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2015年06月03日

のままではいずれ取

何の行動も起こせずにいた。会って謝罪することが彼女のためになるのかと、ただの自己満足ではないのかと、悩み続けたまま身動きがとれなかったのだ。最後に会っ康泰旅行社てからすでに二ヶ月以上経過しているが、今でも気が付けば彼女のことを考えている。無邪気に誠一を振りまわし、かき乱し、いなくなってしまった少女——いろいろな意味でとても忘れられるものではない。
 もしかしたら、彼女の方はもうとっくに誠一への思いを断ち切り、前向きに高校生活を楽しんでいるのかもしれない。ほかに好きな人ができているかもしれない。それどころか彼氏がいても何の不思議もない。そんなふうに思いをめぐらせるだけで胸がもやもやとする。
 どのみち彼女と付き合うつもりはなかったのだから、彼女に好康泰旅行社きな人ができようが彼氏ができようが気にするのはおかしい。頭ではわかっていても心がついていかない。今まで告白されたことなど数えるほどしかなかったので、好きだと言われて無自覚に舞い上がっていたのかもしれない。だからこんなに引きずってしまうのだ。
「南野、あんまぼうっとしてるなよ」
「あ、はい」
 岩松警部補に声をかけられて我にかえった。
 仕事をしている最中は気を引きしめているつもりだが、今は聞き込みを終えて警視庁に戻るところである。こういうときはつい気が緩んで、勤務時間中にもかかわらず彼女のことを考えてしまう。先ほどから何度かほかの通行人にぶつかりそうになっていた。
「最近、心ここにあらずって感じだな」
「…………」
「仕事には影響のないようにしろよ」
「はい、気をつけます」
 仕事中はいつも行動をともにしているのだから見抜かれても不思議ではない。しかし、口うるさくない彼があえて注意したということは余程ひどかったのだろう。こり返しの康泰旅行社つかないミスをしてしまうかもしれない。彼女と出会ったあのときのように。
 もういいかげん気持ちに区切りをつけるべきだとは思っているが、それができないから苦労しているのだ。自分の心なのに自分の思うよ  


Posted by zuivindd at 18:13Comments(0)