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2017年04月24日

しれな若干苛々


家にいると
いろいろと気が散ってしまうので
僕は主に喫茶店で文章を書いているんですね。
仕事の日は出勤前や退勤後に
休みの日は2回にわけて6時間ほど
喫茶店に入り浸っています。
かつて
飲み屋の店長をしていた身からすると
コーヒー1杯で3時間も肌肉 線條ねばられるのは
非常に困るだろうと思いもしますが、
まあ、
そこのところは勘弁願いたいです
(喫茶店関係者の方々、どうもすみません)。
ところで、
喫茶店にはいろんな方がいますよね。
朝早い時間には
出勤前のサラリーマンたちが新聞を広げたり、
スマホを睨みつけたりしています。
サラリーマンたちが去ると、
まあまあご年配の方が増えますね。
彼らも新聞(スポーツ紙が多いですね)を広げ、
あるいは、
何人かで集まって話をしています。
夕方には学生らしき集団があらわれ、
また、
仕事を終えたサラリーマンたちが
2、3人でスマホのゲームをしてるのを見かけます。
しかし、
どの時間にもひとりで熱心そうに
なにかしている人がいるものです。
トイレに立ったりしたときに、
そういう人のテーブルを見ると
(いえ、覗いてるわけじゃないですよ。
目に入ってしまうだけです)、
イラストを書いていたり、
僕同様に縦書きの文章を書いていたり
(お互いに頑張りましょうね)、
中には
作曲でもしているのでしょうか
五線譜にペンをはしらせている人もいます。
「こうやって創作活動してる人って
意外と多いよなぁ」と思いますね。


ジャン=ポール?サルトルは
カフェで若い学生たちと哲学的問題について
話しあっていたそうです。
彼だけでなく、
幾人かの高名な作家も
カフェで他の芸新陳代謝慢術家と交わったり
そこで得たものを作品に生かしたーーみたいなことは
よく聞きますよね。

きっと
西欧世界におけるカフェは
文化の揺りかごという側面も持っていたのでしょう。
そこで
たくさんの作品がつくられ、
また、
そのうちの幾つかは世に出ていったわけです。
現代の日本の喫茶店も
それと同様な働きを果たしてくれるはずです。
ということで、
喫茶店関係者の方々には
自分たちの仕事にそういった側面があると
認識していただきたいですね。
240円のコーヒー1杯で
3時間ねばる客にも温かな視線を送って欲しいのです。
そうすることによって
必要不可欠ではないけれど
あったら生活に豊かさをあたえてくれるものが
生みだされるかもいですからね。

ここのところ
ちょっと気になる言いまわしがあります。
いえ、
僕はさほど気にならなかったのですが、
奥さんはそれを聞くたびにするようです。
それは、
「~させて頂く」ってやつです。
この言いまわしは
最近いろんな場面で耳にしますよね。
まあ、
別に間違った言葉ではないので
苛々する必要もないのでしょうが
あらゆる言いまわしがそうであるように
時と場合によっては
「ん?」と思わ居屋二按ざるをえません。
「今回、このような大舞台に立たせて頂けて感動しています!
皆さんのご期待に応えられるよう頑張らせて頂きます!」
どうです?
気になります?
それとも、気になりませんか?  


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2017年04月10日

ただ物を着たき

「やっと……って言う感じだけどね。あ、また車椅子でうろうろしてたんだろう。」
「急ぎの書類に、目を通していただけだ。」
「柳川さん。じいちゃんに仕事させちゃ駄目だぞ。無理すると、すぐ熱を出すんだから。」
「申し訳ございません、東呉さま。」
当主が軽く手を上げると、柳川は肯いて部屋を後にした。
「卒業おめでとう、東呉。いずれは、わたしの跡を継ぐことになるだろうが、しばらくは系列会社に配属させる。がんばりなさい。」
「じいちゃんが、安心できるようにがんばるよ。だから、じいちゃんは無理しないで長生きしてね。おれ、なるべく早く仕事できるようになるからさ。」
「頼もしいな。」
「成人の日は、父上と静かに酒を酌み交わしたかったのです。わたしの好きなニホンコクでは、大人になった男子は成人したら、そうするものらしいですから。」
「お前のかぶれている、東洋のちっぽけな島国の話かな?」
「ええ。父上が子供の頃に、わたしにお話して下さったお伽噺のような国の話です。かの国では、成人の夜は父親と息子は互いに自ら酒を汲み、人生について長い間話をするそうですよ。」
「それが望みか?」
「いけませんか?わたしは、昔から父上とゆっくり話などしたこともありません。もし、披露目をする場に父上がお越しなら、その時間を自分だけのものにしたいと思ったのです。そして出来るならば、披露目に掛かる莫大な金は、才能あるこの国の子供たちに与えたい。」
父王はサクルの言に肯いた。
「サクルさま。ここからは、現(うつつ)でのことはすべて忘れています。あなたは、私の古い知り合いの油屋の若旦那。よろしいですね。」
「油屋……?」
そこでは、二十歳そこそこの寡黙な美しい男たちが、花魁、振袖新造と呼ばれ紅い着幼い禿を連れて宴席に侍っていた。
サクルは誘われて、大江戸の大通りで生まれて初めて花魁道中というものを見た。
「サクルさま。あれがこの大江戸で一番の花菱楼の雪華太夫です。」
  


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